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映画コラムの連載をはじめました

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もうはじめてからずいぶん経ってしまいましたが、宗教と文化の新聞・中外日報で映画コラムを書かせていただいています。

掲載されているのは毎週土曜日発行の号の第12面、「シネマ特別席」という宗教の視点から映画の紹介をするコーナーです。大阪・應典院の秋田光彦師や井上順孝先生(國學院大學)、中外日報の記者の方々とともに、週替わりで担当しています。これまでに紹介したのは『21グラム』、『ブンミおじさんの森』、『サイン』、『フロム・イーブル』、『フライト』、『クラウド・アトラス』といった作品です。

原稿用紙2枚弱という限られた文字数で、宗教的な視点を入れつつあらすじも交えて映画を紹介するのは、なかなか骨が折れます。このところ映画を観る機会も限られているので、宗教的なテーマがあって、紹介したいと思うような作品を見つけるのもなかなか大変です。でも、はじめて映画について定期的に書かせていただける機会なので、張り切って書かせていただいております。

宗教業界紙ということもあって読む機会が限られているかもしれませんが、図書館などでお読みいただけることもあるかと思います。お見かけの際はぜひお読みください。

2012年1月公開の注目映画リスト

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今月もあと残りわずかになってきました。

ちゃんと作ってあるのにまだこちらでは書いていない2011年公開の新作ランキングの話もありますが、1月は後半に注目作の公開が重なっているので、いまのうちに注目作についてサラッとまとめておきたいと思います。

1月7日公開『哀しき獣』

タクシー運転手をしていたグナムは、借金を返す代わりに人殺しを命じられ、出稼ぎに行ったまま消息の途絶えている妻を探しがてら韓国へ密入国する。しかし、結局は犯してもいない殺人の犯人として警察から追われ、韓国中を逃げまわるはめにになってしまう。

前作『チェイサー』も好評のナ・ホンジン監督の新作で、息もつかせぬ逃亡劇と凄まじい暴力シーンが話題です。予告で写りますが、殺害現場で人に見られてしまい戸惑っているうちに警察がやってきたものだから逃げざるを得なくなり、何人もの警官に追われながら全力で街を走って逃げるというシークエンスが、なにやらものスゴい迫力です。これは必見だというアドバイスもいただきましたので、はやめに観ておこうと思います。

・公式サイト:http://kanashiki-kemono.com/
・IMDb(☆7.4):http://www.imdb.com/title/tt1230385/
・劇場:シネマート新宿ほか。

1月7日公開『パーフェクト・センス』

五感をひとつずつ奪っていく感染症が爆発的に広がり人間社会が崩壊していくなかで、シェフのマイケルと感染症学者のスーザンの出会いと恋に落ちていく様を描いた本作。監督のデヴィッド・マッケンジーという方の作品はまだ観たことがありませんが、主演のユアン・マクレガーとエヴァ・グリーンはどちらも好きな俳優です。ユアン・マクレガーはもうあまりに馴染みの深い人ですが、特にホラ吹きの父親を演じた『ビッグフィッシュ』、エヴァ・グリーンは知的で危険な香りのするボンドガールを演じた『007/カジノ・ロワイヤル』と、どちらもとても鮮烈な印象が残っています。

また、五感が失われていく世界を舞台にしているだけあって、映像の美しさが際立っています。予告編のまだ崩壊する前の日常を写しとった映像は、もうすぐ失われてしまうという予感を含んでいて実に儚い美しさがあります。自転車に乗って走るユアン・マクレガーも実に魅力的。もうすぐ終わってしまいそうな気もするので、はやめに観に行っておきたいところです。

・公式サイト:http://gacchi.jp/movies/perfectsense/
・IMDb(☆7.1):http://www.imdb.com/title/tt1439572/
・劇場:新宿武蔵野館ほか。

1月14日公開『ヒミズ』

すでに各方面で賛否両論かなりの盛り上がりを見せている本作。古谷実のシリアス路線作品の中でも、かなりインパクトの高かった『ヒミズ』を、『愛のむきだし』や『冷たい熱帯魚』など、ここ数年とてつもない熱量が込められた作品を連発してきた園子温監督が映画化しています。

本作は撮影準備中に東日本大震災が起こったことから、急遽脚本を書き直して震災後の話にしたことでも話題です。現実の出来事をフィクションに取り入れるには、とてつもなく大きな力が必要になるのではないかと思います。多くの人のそれぞれの視点が複雑に絡み合って輪郭を描いているものを、ひとつの視点から物語として語りなおすためには、相当輪郭を絞らなくてはならないでしょうし。しかも、震災と原発事故はあまりにも巨大で、まだ現在も進行中の出来事です。それをこんなにも早く物語にしても、普通はとても成功する目など見出しようのない気がします。あまりにも果敢な挑戦じゃないでしょうか。。

しかも、監督はいま真っ向から震災をテーマにした『希望の国』という作品を撮影しているそうです。先日は体育館での避難生活シーンを撮影するため、エキストラの募集が行われていました。本作とあわせて、園子温監督の震災をテーマにした二作品はちょっと見逃せないものになるんではないかと感じています。

・公式サイト:http://himizu.gaga.ne.jp/
・IMDb(☆7.5):http://www.imdb.com/title/tt1900893/
・劇場:新宿バルト9、シネクイントほか。

1月21日公開『預言者』

傷害罪で6年間の懲役を言い渡され暴力と欲望が支配する刑務所に入れられてしまった19歳のマリクが、マフィアのボスの指令を聞いたりしながら、必死で生き残ろうともがく。監督はジャック・オーディアール。

2009年公開と『アニマルキングダム』よりもさらに古いのですが、2010年にはカンヌ映画祭でグランプリ(審査員特別賞)、セザール賞では最優秀作品賞、最優秀監督賞など9部門を受賞した、非常に評価の高い作品です。日本ではぜんぜん宣伝もされていないので詳しいことはよくわからないのですが、IMDbでも8点台という高評価がついているので、観に行ってみるつもりです。

・公式サイト:http://www.sumomo.co.jp/movie_201201.html
・IMDb(☆8.0):http://www.imdb.com/title/tt1235166/
・劇場:ヒューマントラストシネマ渋谷ほか。

1月21日公開『アニマル・キングダム』

タランティーノ監督が2010年の映画ランキングで『トイ・ストーリー3』、『ソーシャル・ネットワーク』に続く第3位に入れていた本作(映画.comの記事参照)。もう2年も前の映画で、公開までずいぶん時間がかかったなぁという印象です。バイオレンス描写が激しく観客層が限られる上に、デヴィッド・ミショッド監督も長編映画はこれがデビュー作で、ほかにあまり日本で有名な役者も出ていないので仕方ないのかもしれませんが。

死んだ母親の実家であるところの犯罪一家に預けられたことから、凶悪犯罪に巻き込まれていってしまう少年を描いた話だそうです。

・公式サイト:http://www.ak-movie.com/
・IMDb(☆7.4):http://www.imdb.com/title/tt1313092/
・劇場:TOHOシネマズシャンテ、新宿武蔵野館ほか。

その他

その他、まだいくつか気になる作品もあります。85年の吸血鬼映画リメイク『フライトナイト』、予告を観る限りではまったく面白そうなポイントがわからない『ロボジー』、そしてレオナルド・ディカプリオが初代FBI長官を演じたクリント・イーストウッド監督最新作『J・エドガー』です。特に『ロボジー』はまったく面白そうな匂いがしないので、いったいホントのところどうなのか大変気になっています。

2月はさらに注目作が盛りだくさんなので、1月のうちにまとめ記事を書くようにしたいと思います。来月はちょっと多すぎてとても全部は観れそうにないくらいです。楽しみですね。

1月7日公開『フライトナイト』☆6.4
1月14日公開『ロボジー』
1月28日公開『J・エドガー』☆7.1