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映画コラムの連載をはじめました

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もうはじめてからずいぶん経ってしまいましたが、宗教と文化の新聞・中外日報で映画コラムを書かせていただいています。

掲載されているのは毎週土曜日発行の号の第12面、「シネマ特別席」という宗教の視点から映画の紹介をするコーナーです。大阪・應典院の秋田光彦師や井上順孝先生(國學院大學)、中外日報の記者の方々とともに、週替わりで担当しています。これまでに紹介したのは『21グラム』、『ブンミおじさんの森』、『サイン』、『フロム・イーブル』、『フライト』、『クラウド・アトラス』といった作品です。

原稿用紙2枚弱という限られた文字数で、宗教的な視点を入れつつあらすじも交えて映画を紹介するのは、なかなか骨が折れます。このところ映画を観る機会も限られているので、宗教的なテーマがあって、紹介したいと思うような作品を見つけるのもなかなか大変です。でも、はじめて映画について定期的に書かせていただける機会なので、張り切って書かせていただいております。

宗教業界紙ということもあって読む機会が限られているかもしれませんが、図書館などでお読みいただけることもあるかと思います。お見かけの際はぜひお読みください。

数学再入門しました。

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統計の勉強をしていて、数学の基本があまりにあやしいことに気づました。もともと苦手だったのですが、大学受験で使わなかったこともあり高校でもほとんど勉強しないまま。大学に入ってからはもう本格的に使うことはないだろうと思い、まともに使うこともないままでした。

そこでとりあえず、グッと低いレベルからやり直してみることにしました。数学再入門です。 続きを読む

『小さな心から抜け出す お坊さんの1日1分説法』出版のお知らせ

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彼岸寺で『小さな心から抜け出す お坊さんの1日1分説法』(永岡書店)という本を出版いたしました。わたしは全6章のうち、「不安」をテーマにした第1章を担当しています。

本書は彼岸寺にかかわる9人のお坊さんで書きました。第1章から第6章までは、不安、気持ちとのつきあい方、縁などといったテーマごとに、様々な悩みに仏教的なアドバイスをしています。見開き1ページに短くまとめられたお悩み相談がたくさん収められているので、何か困ったときにはこの本を開けばどこかに役立つコラムが見つかると思います。

また、「小さな心から抜け出すワーク」という、掃除、祈り、坐禅のやり方を紹介したコラムもあります。仏教の考え方を知るだけでなく、実際にすぐに生活に活かせる仏教の実践方法を知ることができます。

書店で見かけられたらぜひ手にとってみていただけたら嬉しいです。

概要

人気webサイト彼岸寺の個性豊かなお坊さんたちによる説法集。悩みを抱えて苦しんでいる人の心を受け止めて癒します。各章末には坐禅、写経、精進料理のレシピなど、毎日に取り入れたい仏教ワークを掲載。

目次

はじめに 松本紹圭(神谷町光明寺)
虚空残彼岸寺とは
彼岸寺の人々
第1章 内なる不安に負けない心をつくるために 松下弓月(福生山宝善院)
第2章 自分で自分を追いつめないために 青江覚峰(緑泉寺)
第3章 高ぶる感情に振り回されない 松嶋靖朗(法性山安養寺)
第4章 縁に生かされている自分を大切にしよう 木原健(神谷町光明寺)
第5章 出会いと別れの中で生きていくために 英月(長谷山北ノ院大行寺)
第6章 当たり前の毎日に感謝して生きる 星覚(雲水)
小さな心から抜け出すワーク
1 坐禅で自由な身体と心を取り戻そう 星覚
2 写経で心の枠から飛び出そう 英月
3 精進料理で仏教を実践してみよう 吉村昇洋(曹洞宗八屋山普門寺)
4 掃除で心を落ち着け清めよう 松本紹圭
5 暗闇ごはんでいのちと向きあおう 青江覚峰
6 仏さまを祀って人生の道しるべにしよう 天野こうゆう(医王山高蔵寺)
心に響く仏教の言葉
おわりに 松本紹圭

『図書館戦争』を読んだ

有川浩(2006). 『図書館戦争』 メディアワークス.

有川浩さんの『図書館戦争』を読みました。2006年に発売され、マンガ、アニメ、映画と多メディアで展開される人気シリーズです。気軽に読めるものを探しているときに、友人がこのシリーズにハマったと言っていたことを思い出し図書館で借りました。貸出は何十人待ちで、数ヶ月経ち忘れていた頃に手元に届いた次第です。

本書が描くのは図書館を舞台にした読書の自由を守るための戦いです。2019年(正化31年)の日本では、公序良俗を乱す表現を取り締まる『メディア良化法』が施行され、好ましくないとされる書籍や雑誌は規制され自由に読むことができません。実力行使もともなうようになった規制から読書の自由を守るため、図書館は自衛組織・図書館隊を設立します。そこに情熱的で努力家の女性が入隊し、規制派勢力との戦いに加わっていくという話です。

この風変わりな話の構想のきっかけとなったのが、図書館の入り口などに掲げられている「図書館の自由に関する宣言」だそうです。あとがきなどで触れられていますが、地元の図書館に行ったとき旦那さんに教えられ、これは小説になるから早くかかないと誰かに取られてしまう!と思ったのだとか。私もこの本を読んでからそういえばあったなと思い、はじめてちゃんと見てみました。その宣言文がこちら。

第1 図書館は資料収集の自由を有する 第2 図書館は資料提供の自由を有する 第3 図書館は利用者の秘密を守る 第4 図書館はすべての検閲に反対する 図書館の自由が侵されるとき、われわれは団結して、あくまで自由を守る。

わずかこれだけのものからよくこれだけの物語に膨らんだものだと思うのですが、冒頭で本書の世界設定を説明するくだりが見事でした。

 公序良俗を乱し、人権を侵害する表現を取り締まる法律として「メディア良化法」が成立・施行されたのは昭和最終年度である。 検閲の合法化自体が違憲であるとする反対はを押し切る形で成立した同法は、検閲に関する権限が曖昧で拡大解釈の余地が広く、検閲の基準が執行者の恣意で左右される可能性を意図的に含んだかのごとき内容であった。何しろ検閲基準に関しては細則や施行令で随時補うことができ、その裁量権は執行機関に委ねられるという驚くべき無制約ぶりである。

このあとさらに続くのですが、テンポよく一気に図書館隊のあるもうひとつの日本がわずか数ページで作り上げられていく様を眺めているようでした。あと個人的には、大学時代を過ごした武蔵野市、三鷹市あたりが舞台になっているのも、あまり地域的な描写はないにしても嬉しいところでした。

きっとまた長い長い予約リストがあるのだと思いますが、また忘れた頃に次を読んでみたいところです。

図書館戦争 図書館戦争シリーズ(1) (角川文庫)

デヴィッド・リンチの創作法と瞑想の関係

Lynch, D. (2006). Catching the Big Fish: Meditation, Consciousness, and Creativity (pp. 1-81). New York: Tarcher.

映画監督のデヴィッド・リンチが瞑想と彼の想像力の源泉の関係について書いた本を読んでいます。非常に独特な作品を作る方ですが、その創作方法も実に独特です。

リンチは創作のアイデアとは魚のようなものだと言います。小さな魚を捕るには浅瀬で良いが、大きな魚を捕るには深いところまでもぐらなくてはならない。そのための方法が瞑想です。 続きを読む